「アルバムを簡単にデジタル化できるような、今までにないコンパクトなスキャナが欲しい。」
2006年、すべてはPFU専務 宮本の言葉からはじまりました。
技術研究の小箱はすぐに開発にとりかかり、プロジェクトが動きだしました。
様々な想い、目指す領域への壁など、
Omoidoriのはじまりから完成までのストーリーをご覧ください。
「アルバム写真が簡単にデジタル化できれば、大切な想い出はなくならない。」
2011年3月11日、東日本大震災が発生。
テレビに映し出されたのは、瓦礫が広がる中、泥まみれのアルバムを大切に抱える人々の姿でした。
その光景を見て、アルバムスキャナを作る決意は、確固たるものとなりました。
写真をアルバムに貼ったままフィルムを剥がさず、誰もが簡単・キレイにスキャンできることを目標に、
ひたすら“光”と闘う日々でした。テカりを抑えるために写真を覆うと、今度は写真が暗くなってしまう。
明るくするために照明を点けると、再びテカりが生まれる。実験は2年以上も続きました。
2013年、あきらめかけていた状況で辿り着いた答えは、光の“でる位置”をコントロールすることでした。
そこから商品化に向けてプロジェクトが本格始動。2015年、外部デザインチームとして、
エイトブランディングデザインが仲間入りし、コンセプトやネーミング開発、
プロダクトデザインをはじめとする全てを、ともに形づくっていきました。
悩み抜いた末、最新のテクノロジーではなく、写真のもたらす幸せや喜びを感じてもらえる製品にしたい
という想いをこめて、「Omoidori(想い撮り)」と名づけました。
アルバム写真のデジタル化で想い出がもっと身近になることを、どう表現するか。
わたしたちは単なる“道具”を作りたかったわけではありません。
“ひとりひとりの大切な想い出を守りたい。”という原点に立ち戻り、
Omoidori・・・母鳥が大切な卵を包み込み守っている姿をイメージしたロゴデザインが生まれました。
プロジェクトがはじまって約10年。
長い道のりでしたが、想い出を伝えるための手段がようやくできました。
Omoidoriがたくさんの人の想い出や気持ち、
歴史をつなぐ存在となってくれることをわたしたちは願っています。